不妊鍼灸の実際
様々な国や日本での不妊鍼灸の研究結果などを記載しました、良かったら不妊鍼灸の判断の材料にしてください。
2009年09月(アメリカンジャーナル)
鍼灸施術によって、PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)による月経不順が緩和したり、テストステロンレベルが低下する可能性のあることが、スウェーデンで実施された試験で明らかになりました。
84名のPCOSの女性をランダムに3グループ、低周波の電気鍼による鍼灸施術を4か月受けるグループ(33名)、心拍数のモニターを与えられ、週に3回の運動に取り組むグループ(34名)、
そして、運度と食事改善の重要性を指導されただけで何もしなかったグループ(17名)に分けたところ、鍼灸施術を受けたグループと運動に取り組んだグループの女性は、筋交感神経活動が低下し、鍼灸施術を受けたグループの女性は、他のグループの女性に比べて、さらに、月経不順が改善されたり、テストステロンが低下が確認された女性の割合が高かったとのこと。
PCOSの女性の中には、自律神経のバランスが崩れていることがあり、今回の試験では鍼灸施術で交感神経の優位が緩和されることで、症状の改善につながる可能性が示されたとのこと。
妊娠しやすいカラダづくり より
2008年2月 (ブリティッシュメディカルジャーナル)
鍼施術が体外受精の成績に及ぼす影響について、これまで発表されている7つの論文をレビューしました。
欧米4ヶ国で実施された1366名の女性を対象に、体外受精時の胚移植の前後に、伝統的な鍼施術を受けた女性のグループ、にせの鍼施術を受けた女性のグループ、そして、何も施されなかった女性のグループのその後の成績を比較したところ、伝統的な鍼施術を受けたグループは他のグループに比べて、妊娠した割合が65%、そして、出産に至った割合が2倍であることが分かりました。
このことから体外受精時の胚移植の前後の鍼施術は、その後の妊娠率や出産率を向上させることが分かったとしています
妊娠しやすいカラダづくり より
針灸療法によって人工授精の成功率が向上
オランダとアメリカの研究員は,針灸療法により人工授精の成功率が大幅に向上すると発表した。
オランダ・アムステルダム自由大学(Vrije Universiteit Amsterdam)とアメリカ・メリーランド医学院(University of Maryland School of Medicine)の研究者により,人工授精を受けている女性患者1366名に対して研究を行った結果,針灸補助療法を受けている患者の妊娠率が針灸補助療法を受けていない女性に比べ65%向上していることが明らかになった。
2006年11月10日 読売新聞
体外受精を5回以上行っても妊娠できなかった不妊症の女性114人に針施術を行ったところ、約4割にあたる49人が妊娠に至ったと、名古屋市の明生鍼灸(しんきゅう)院と明治鍼灸大の研究グループが10日、大阪市内で開かれている日本生殖医学会で報告した。
49人のうち4人は自然妊娠だったほか、30人は治療後1回目の体外受精で妊娠に成功したという。報告された114人の実績は、1998年2月~2006年6月に、同鍼灸院を訪ねた不妊患者のうち体外受精を5回以上行っても妊娠しなかった女性のもので、施術は、週1~2回のペースで行われ、腹部や足などにある婦人科疾患に効果があるとされるツボを針で刺激した。
※当院の鍼灸施術は明生鍼灸院の不妊鍼灸の研修を受け一部を取り入れております。