生理痛（月経困難症）とは

生理（月経）痛とは、月経直前または月経開始とともに起こる症状で、痛みの程度や場所、症状の出方は人それぞれです。

痛みが強くて学校や会社を休んだり、寝込んだりしなければならないなど日常生活に支障をきたすほどの強い生理痛を「月経困難症」といいます。
月経困難症は、大きく2つのタイプに分かれます。

器質性月経困難症

子宮や卵巣になんらかの病気が隠れているものです。
主に「子宮内膜症」や「子宮腺筋症」「子宮筋腫」などがあります。

痛みの症状は、月経初日～3日目ごろを過ぎても続き、月経期間以外に痛みが生じることもあります。

強い痛みがある人や痛みがひどくなってきている人、月経の血液の量が多い人または増えてきたと感じる人は疾患の可能性があります。

一般に20代後半から多くみられます。

◎子宮内膜症・・・本来は子宮の内側にしか存在しないはずの子宮内膜が、子宮以外の場所（卵巣、腹膜など）で増殖、剥離（はくり）を繰り返す病気です。子宮以外の場所で増殖した子宮内膜は腹腔内にとどまり、炎症や痛み、癒着（ゆちゃく）の原因になります。

◎子宮腺筋症・・・子宮内膜に類似した組織が子宮筋のなかにできます。

◎子宮筋腫・・・子宮筋層に発生する良性の腫瘍で、女性ホルモンの影響を受けて大きくなります。女性ホルモンが分泌している20代～40代に発生・発育し、閉経後には縮小します。

機能性月経困難症

病気の要因はなく、月経時に子宮内膜で作られるプロスタグランジンという物質が関わっていると考えられています。

プロスタグランジンは、不要となった子宮内膜を排出するため子宮の収縮を起こし、外に押し出す働きを持っていますが、何らかの原因でプロスタグランジンが過剰に分泌されてしまい、子宮が必要以上に強く収縮してしまい痛みを引き起こすと考えられています。

思春期から20代前半に多くみられ、子宮や卵巣が未成熟であることも原因です。

ストレスや冷え、生活習慣・食習慣の乱れなどで痛みが強くなる傾向があります。

月経困難症（生理痛）の症状

下腹部痛、腰痛など一般的に生理痛と呼ばれるものに加え、おなかの張り、吐き気、頭痛、疲労、脱力感、食欲不振、イライラ、下痢および憂うつなどもあります。
痛み方も人によって違い、締め付けるような痛みが起きたり消えたりすることもあれば、鈍い痛みがずっと続くこともあります。

一般的な対処法

《器質性の場合》

原因疾患による対応

《機能性の場合》

◎薬物療法
低用量エストロゲン・プロゲステロン配合薬
卵胞ホルモン（エストロゲン）と黄体ホルモン（プロゲステロン）の２つの女性ホルモンが含まれています。排卵を一時的にお休みさせることで、生理に伴う痛みやその他の症状を改善します。

◎鎮痛剤
「プロスタグランジン」を抑える働きがあります。効果を高めるためには、痛みがきそうだと思ったら早めに飲むことがポイントです。

◎漢方薬
漢方薬は病気や症状にではなく、体質や状態に対して処方する薬です。自分にあった薬を使えば、血行をよくして体質を改善し、痛みをやわらげることができます。

当院での生理痛に対する施術

鍼灸と整体により、体全体のバランスを整えながら骨盤内の血流改善を目指します。

生理痛のある女性に多く分泌されているというプロスタグランジンは、骨盤内の血流に影響していることが考えられます。冷えや骨盤周囲の硬さにより骨盤内の血流が悪くなると、経血を出すために子宮が強く収縮しようとし、それが痛みとして出てくるともいわれています。

骨盤周辺の筋肉の余分な緊張を調整し、動きをよくすることで骨盤内臓器の働きを促すことにつなげていきます。

生理痛はしっかり施術していけばよくなる症状です。毎月がまんして過ごすことなく楽に生活ができるよう、あきらめずにまずはご相談ください。

生理痛を我慢しない生活へ

スタッフの須藤です。

ひとことで生理痛といっても、痛みの程度や痛む場所、症状は人それぞれで、生理のトラブルは腹痛、頭痛、腰痛、便秘、下痢、吐き気、倦怠感、貧血、むくみなど症状も多岐にわたります。
私も生理のことで悩んできた一人です。
当時は思っていませんでしたが１０代、２０代のころは生理の量が多く、腹痛、頭痛、お腹の張りや気持ちが落ち込んでしまったり、イライラする事もしばしばありました。
貧血もあり、だるくて疲れやすい日々を過ごし、痛み止めを飲んで効かない日はひたすら耐えて過ごしていました。

子宮筋腫もありましたが鍼灸を取りいれ、さらに生活習慣を見直すことによって痛みで辛い時に症状を緩和することができ、定期的に鍼灸を続けることで、我慢して過ごす事がなくなりました。

痛みや辛さがなくなっていけば前向きになれ、仕事や趣味、やりたいことに使える時間が増えていくと思います。
生理のトラブルに悩まされている方は、ぜひ鍼灸を選択肢に入れて欲しいです。
痛みや悩みから解放され、目指す未来へのサポートが出来るようお手伝いをしていきます。