帝王切開のメリットについても考えてみる。
ここでは今後皆さまに為になるような内容をコラム的に書いて行きたいと思います。
当院では逆子の改善の治療を望む妊婦さんが多く来院されています。
多分浜松市では1~2位を争う人数ではないでしょうか?
今回はその逆子と関係の深い帝王切開についての考えてみたいと思います。
帝王切開になるケース
分娩中のトラブルなどの緊急帝王切開以外で帝王切開になるケースは
逆子や前置胎盤、筋腫があるなどや高齢出産のリスク回避などがあります。
以前は自然分娩の可能性もあった逆子ですが現在では安全面を考慮して
全て帝王切開の対象になっているようです。
横位(赤ちゃんが横向きになっている)や反屈位なども同様に帝王切開の
対象です。これらは赤ちゃん側の理由(そこに居たい理由がある)が原因です。
逆に前置胎盤、筋腫や高齢出産などでの帝王切開は母体側の問題でこの場合は
帝王切開での出産の可能性は前もって病院から伝えられているでしょうからやはり逆子に関しては
出産寸前まで安定してた妊婦生活でいきなり言われて戸惑ってしまうケースと言えるでしょう。
「なるべく自然なお産をしたい」と色々考えていた方は「こんなはずでは
なかった」と悩んでしまう原因になるかもしれません。
お母さん側の理由 | 赤ちゃん側の理由 |
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帝王切開の現状
いままで帝王切開は母子の命を救うための医療処置と位置付けられており
その流れもあり病院での母親学級、両親学級などでも帝王切開について
学べる機会もあまりないようです。
しかし実際には現在5人に1人、約20%のお母さんが帝王切開で出産
される時代になっています、かなりの確率になっていますがまだまだ
リスク面が強くイメージが良くないようです。
出典:厚生労働省「平成22年度我が国の保険統計」より
そこでぜひ「逆子の施術を~」となる訳ですが
今回は帝王切開のデメリットは置いておいてメリットを考えてもし逆子が治らなくても楽しい“お産”になるようなったら良いかと思います。
帝王切開のメリット
①赤ちゃんが安全に生まれてこれる。
帝王切開は母体には多少負担がかかりますが赤ちゃんには非常に安全な出産方法と言えるでしょう。
自然分娩しか方法がなかった昔なら助からなかった命が、助かることもあります。
②予定がたてやすい。
手術日時があらかじめ決まる事で準備が計画的に出来ます。ギリギリまで夫婦2人の時間を作れますし、里帰り出産などでしたらご主人が休みを取りやすくそばで支えてもらえる事が出来るなどメリットがあります。
③短時間で出産出来る
帝王切開の所要時間は30~60分、実際の出産に要する時間は
わずか10分程度のようです。
難産で何時間も苦しむお産がある事を考えると時間がある程度想定できるのは一つの安心かと考えられます。
④健康保険が適応になる
手術なので健康保険が適応されます、民間の医療保険に入っていれば
入院給付金等が入る可能性もあるようです。
入院期間は普通分娩より長くなりますが金銭的には同等か多少多めの負担で済むようです。
⑤その他
精神的負担が軽減出来る(お産への恐怖を回避できる)、骨盤臓器脱のリスクが低下する(子宮下垂や子宮脱などが起こりにくい)、産後1年での尿失禁の頻度が低くなるといった事が挙げられます。
逆子の鍼灸施術を行っても35週を超えてからの施術であったり、お尻が産道にはまって
しまって動かなかったりで逆子のまま帝王切開を迎える方もいらっしゃいます。
帝王切開のメリットを今回伝えましたがやはり自然分娩がしたい、と思われる方は早い段階でご来院頂けると治る可能性が高くなります。
参考書籍:ママのための帝王切開の本 竹内正人・細田恭子・横手直美 編著
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